そばにいると思っていたら、遠く。わかってもらえていると思っていたら、理解してもらえていない。
今回個展を開催する渡辺香代子さんは、そんな人との物質的な距離感と心の距離感を表現したいと思って制作している。今回の個展は「My daughters」のシリーズが3点、「My babies」のシリーズが9点の計12点の展示となる。凝視すればするほど輪郭のぼやけていく人物像、非常に淡いぼやけた人物像の下には、実はしっかりとしたタッチで描かれた人物像が、あたかも地層の中の化石のように埋もれているという事実、それが彼女の作品づくりの最大の特徴となっている。題名を見ても分かる通り、自分と繋がっている人のイメージしか描かない彼女の作品と、ゆったりとした気持ちで向き合っていただきたいと願っている。

